金曜日, 9月 29, 2006

松王丸


突然、歌舞伎を見に行きたくなって千秋楽に行った。9月の歌舞伎は、初代中村吉右衛門の生誕120年を記念して初代にちなんだ出し物だった。

急だったし、安い席でいいやと試しに一番安い2500円の席を取ってみたら、3階の一番後ろで、ちょうど幕見席(当日に1幕だけ券を買って見れるところ)のすぐ前だった。意外に舞台はよく見えたが、もちろん花道は見えない。
たぶん歌舞伎座自体が小さいから後ろでもちゃんと見えるのだ。これで十分!なんて思ったけどやっぱり座席が小さい。ひざ小僧は前の席のぶつかるし、4時間近い上演はかなりおしりが痛くなった。

いつもは2階の桟敷の上のまったりした席を取る。ここは畳の上に座椅子と座布団が置いてあるのだ。もちろん足も掘り炬燵式に下ろせる。この席はお気に入りで、東側をとったり西側を取ったりして友達と楽しむ。お値段は11,000円。もうひとつ下の段で舞台に近くなると15,000円になる。

最初の演目は「菅原伝授手習鑑」の中の「車引」。主人公は3人兄弟の松王丸、梅王丸、桜丸なのだが仕える主人が違うので争うことになる。隈取(くまどり)という顔のメイクが見事で、掛け声もすごい。衣装も美しいし、短いので外国人の方にみてもらうにはいい演目だなって思う。

だってイヤホンガイドがないとたぶん何を言ってるかわからないから、美しい舞台や役者のメイクや義太夫の音楽の調べを聞いてるだけで十分楽しい。

「菅原伝授手習鑑」
http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/exp2/w/018.html


舞台の設定も御所の中で華麗だし、隈取を美しくしたメーキャップも歌舞伎らしい。
また不思議な演出なのだが真ん中にある御所車が分解して、まるで閻魔様みたいな藤原時平が登場したり、車の一部を兄弟で引きあう踊りが息が合ってすばらしかった。

歌舞伎の演出っておもしろい。お話自体昔の話、平安時代のことだけど、歌舞伎の舞台の中ではリアルではなく、一種のファンタジーというのか、誇張された幻想的な世界だ。怒っている人は赤い顔だし、家来の人は茶色い足に黄色の足袋を履いていたりと、それぞれのキャラクターごとに衣装やメーキャップが独創的でおもしろい。

荒事という演出様式があり、力強い演技の役に使われる。この立場の登場人物ははでなメイクや振り付けがある豪快な役回りなので、この場合は梅王丸が当てはまる。
http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/exp2/w/058.html


また、三味線と義太夫が入ると夢を見ているような気がしてくる。なんというか、大きな絵本を見ているような感じだ。

歌舞伎の演目は昔の史実であったり、町人におこった喜劇や悲劇、美しい舞踊もありで江戸時代のスーパーエンターテイメントだったんだろう。

私も最近歌舞伎を見に行くようになったが、今まではなんとなく敬遠してきたところがある。

でも、席でお弁当食べててもかまわないし、こんなに安いお席があるんだからみんな気軽に行けると思う。 バレエやオペラよりもっと気軽だ。

日本の伝統芸能としてもっともっと日本の人も見るべきって思う。
なぜなら、日本の文化のエッセンスが凝縮されているから。

火曜日, 9月 26, 2006

銀ぶら

先日とうとう草履の底についているカバーがとれてしまい、修理をお願いしに銀座に出かけた。

白いエナメルの草履はずっと履けるようにとなんにでも合うようにと銀座の小松屋さんで、ずいぶん前に購入したものだが、とうとう底が取れてしまった。

こんなになるまで、よくもったと思う。 ほんとうはこんなになる前にちゃんとメンテナンスに出しておかないといけなかったのに、かわいそなことをしてしまった。

でも、さすが老舗。お店に入ると職人さんが待ち構えていて、即座に修理していただいた。
525円也。
老舗で購入するとその時は少し高いかな?と思っても、こうやって修理を重ねながら長いこと履けるのは自分にとっても、草履にとってもありがたいことだ。

その後中央通りをぶらぶら歩く。まさに銀ぶら。 久しぶりだったのだが、外国人の観光客が増えたのと宝飾品の有名ブランドが増えたのにびっくり。


そういえば、以前から「かな文字」をやりたいと思っていたのだが、道具がない!と思い鳩居堂に飛び込んだ。1階は紙やお土産で2階が書道具が置いてある売り場だ。

書道なんて子供のときにやった以来だったので、何をどう買えばいいのか??とまごまごしてしまった。だって、筆の種類もいたちやらたぬきやらとすごい数の筆がある。

ここでもさすが老舗のお店だ。 書道のエキスパートの方が親切にいろいろと教えてくれた。 彼の指導に従い、硯も大きめのいいものを購入した。こうすればずっと使えるし、かなだけでなく太字や漢字を書くときにも使えるからだ。
http://www.kyukyodo.co.jp/

そして、改装したばかりの銀座三越に行ってみた。
TVでも紹介していたが、あまりめだって変わった~というところはない。

私のお目当ては地下の食料品売り場。 新しい店に入れ替わってたりするからだ。

と、突然「栗きんとん」の文字が入ってきた。
なんと、恵那の寿やさんの栗きんとんが三越で買えるなんて!!
1月まで売ってるそう。あとは日本橋三越で買えるそうだ。

今までは通販でしか買えないと思ったものが、こんなに身近に買えるなんてとっても嬉しい。

上質の栗とお砂糖だけを固めたみたいな栗きんとんは、とっても上品な味でおいしい。 http://www.mitsukaru.net/enasuya/


やっぱり銀座の最後は、竹葉亭でうなぎかな?って思ったけど、もう遅かった・・・
8時までなんだよね~    残念。

でも、うなぎがあまり好きではなかった私が、ここのうなぎを食べてから食べれるようになったところ。 たい茶も絶品です。
http://www.unagi-chikuyoutei.co.jp/ginza.html

また、今度いこっと。

日曜日, 9月 24, 2006

金木犀



ここしばらく秋雨前線やら台風やらでぱっとしない天気が続いていたが、週間天気予報をみるとやっとお天気マークが出てきてた。
せっかくの晴れマークだし、その後の週末はまたぐずついたお天気になりそうだな~と思っていると母から連絡があった。「権現岳登りにいかない?」

これは私たちのNew Year resolutionでもある。
私の両親は今は蓼科に永住しており、八ヶ岳の山並みを日に何度となく眺めている環境にある。いつも見ている山に登りたいのは心情である。天狗岳、硫黄岳、赤岳と登頂し、次は権現岳だと今年の抱負にしていたのが、今回やっとチャンスがめぐってきた次第だ。

ルートは小渕沢にある観音平という登山口から編笠山経由権現岳の権現小屋に1泊、帰りは西岳経由で富士見高原に下りてくるというプラン。

この日は予想通り抜けるような青空で、申し分のない天気になった。観音平からは富士山がとてもよく見える。

年老いた両親と一緒なのでかなりゆっくりペースで登る。前回の北岳での高山病のことがあるので、荷物は軽く深呼吸をしながら登ったのでかなり調子がいい。

最初のうちは林間コースなので、木漏れ日がとても美しい。
この柔らかい日差しの中にいると心の中のわだかまりや執着をすべて解き放つことができるような気がする。自然の中のとても小さな自分、その一部だと感じるからだろうか?

しばらくするとオコジョに出会った。苔むした倒れた大木を巣にしており、その中から顔だしたり、ひっこんだりしながらこちらを見ている。こちらはもう大感激で、こんなチャンスはないので一生懸命デジカメを撮った。彼らも私たちにとても興味があるようで、怖がりながらも一緒についてきてかわいらしい。

そうこうしていると、だんだんゴロゴロの石だらけになりかなり急登になってくる。両親はかなり苦しそうだったが、なんとか編笠山までたどりつくことできた。

そこからみる赤岳、阿弥陀岳、権現岳はもうそこにあるぐらい眼前に迫ってくる。
下から見るのとはずいぶん違う。

ここでランチをとり、青年小屋を経由して権現岳を目指す。
途中、ほしがらすに出会った。この鳥は、カラスではないのだか声がからすの濁音みたいな声で鳴く。全体の色は黒いのだが尾にかけて白く、ごま塩のように見える。この鳥はハイマツ(高山に生える低木の松)の実を好物にしており、高い山でないとお目にかかれない。

高度を増すにつれ、秋の景色が濃くなっていく。ミヤマダイコンソウの葉が真っ赤に色づき、ゴゼンタチバナの赤い実が美しい。

そして、権現岳に近づくにつれて、足場も悪くなり、鎖場を何度か通り越し権現小屋に到着。一番心配だった父もなんとか無事到着できてよかった。(私も高山病にはならなくてよかった!)

この小屋から山頂まではすぐなので、荷物をおいてピークを目指した。
権現岳は下からみると3つのピークがちょうど屏風のように見えるのだが、たぶん横にあるギボシと旭岳とこの権現が一緒に見えるのだろう。

ピークはとても小さくて、落ち着いて座れる場所もなかったが、天空にいるみたいだ。 富士山も見えるし、北アルプス、御嶽、南アルプスすべてが見える360度のパノラマ・・

ほんとうに天気でよかった。でないとこんなに視界は広がらない。

この日は権現小屋に泊まり、翌日は西岳経由で下山した。


東京に戻りオフィスへの道を歩いていると、ふっと金木犀の香りがした。
山だけではなく、都会にも目に見えない秋の気配を感じた瞬間だった。

火曜日, 9月 19, 2006

煙が目にしみる

友人から25時から始まるクラブイベントに行かない?と誘いがあった。
その友達は子供の頃からJAZZが好きで大学でも研究会に入り、好きを仕事にしてしまった人である。以前は営業等で忙しくしていたが、最近はフリーで自分のペースで仕事をしている。

ジャズマンたちへの取材もライブを聞きに行くことになるが、一人じゃなんだからとたまに誘ってくれる。もちろんジャズだけでなくかなりの食いしん坊&グルメなので昔から一緒に食べ歩いている仲だ。

てっきり今回もジャズのライブとは思っていたが、始まる時間が25時だし、昼寝しなくちゃ!なんて思ってたが、あっという間に待ち合わせの9時になってしまった。


最近は夜遊びなんてしてないから、寝ちゃったらどーしよーなんて思ったり。

場所は?と聞くと「イエロー」だという。
クラブのはしりの頃ににはやった西麻布のイエローじゃない。

まあ、24時ぐらいに行けばいいよねということで、近くの「まめ彦」でおでんを食べて腹ごしらえをする。(ここはきものデザイナーのきよ彦さがやってるおでんやさん。彼の活けるお花がいつも素敵だ)

なんていいながら、いい時間になったのでイエローに向かう。
入り口はかなり並んでいる。夜中の12時だというのに、すごい人だ。まあ、連休中ということもあり、みんな朝まで遊ぶんだろうな~

もちろんIDチェックはなかったけど(笑)友人はボディチェックを受けていた。ほとんどが20代の若者たちばっかりだから、私たちは珍しい。

この日はロンドンからGilles PetersonというDJが来日しており、そのクラブイベントで混んでいるそう。そういえば、J-Waveで彼をfeatureした番組があったな!と思い出した。たまに聞いたりしたことがあるので、生の彼のDJぶりを聞くのも楽しそうと思ったが、彼のライブは26時だそう。

う~ん、起きていられるだろうか??

とはいえ、お目当てのライブが始まるまで飲みながら待っていたのだが、どんどん、どんどん人が押し寄せてくる。と、同時にすごい喫煙率。来る人来る人みんなが吸ってるみたいで、まわりの空気がだんだん薄くなってきているようだ。

最近の若者はみんなたばこ吸ってるんだろうか?日本も吸えるところは少なくなってきているはずだが・・・クラブにいったら吸わなきゃいけないと思ってるのかな?

私たちの学生時代、まあ、ディスコの全盛時代だったわけだが(マハラジャとかKing&Queen)、こんなにみんな吸ってたっけ?スペースがもうちょっと広かったということもあるし、大人がちょっと割り増ししていけるVIPルームなるものがあったりして、いろいろ住み分けができていてそれなりにいろんな層の人たちが楽しんでいた気がする。

イエローはというと、狭いスペースにすごいたくさんの人たちがひしめきあっているところで、ほとんどの人がたばこ吸ってるってこと。

久しぶりの夜遊びだったけど、煙が目にしみて、早々に引き上げてしまった。

Smoke gets in your eyes ♪

土曜日, 9月 16, 2006

La Marie jeanne


以前からずっとヘアカットの友達から一緒に行こうと誘われていたビストロにやっと行く機会ができた。

パリでずっとソムリエールとして活躍していた斉藤さんという素敵な女性が友人と始めたビストロである。銀座という場所柄お値段もなかなか気を張るのかと思いきや、メニューをみたところなかなかGOODな感じだ。

まずはウェルカムのスパークリングワインをサービスしていただいた。
それをちびちび飲みながら、ゆっくりとワインリストを見る。

いつも思うのだが、欧米のレストランに行くと大体30分は友達とわいわいしゃべりながらメニューを決めている。その間にパンをかじったり、食前酒を飲みながらゆっくりとメニューを決める。

そういうのってすごくいいと思う。
久しぶりに友達と会うときなんてメニューより、まず話すことがいっぱいあったりするからだ。そういうゆっくりとした時間を大事に食事をするのってすごくいい。とてもリラックスできるし、食事も会話も心から楽しむことができると思うから。

マリージェンヌのワインリストには、グラスで飲めるワインもたくさんある。わからなければ、斉藤さんに相談すれば、どんな感じを言うだけで彼女がとびきりのワインを選んでくれる。

実は私の友達が去年からヴァンクールというオーガニックワインのインポーターをしており、マリージェンヌにも入っているというから、そのワインも飲めるかな?と楽しみにしてきたのだ。
ヴァンクール
http://www.vinscoeur.co.jp/

ミネラルをたっぷり含んだオーガニックワインってほんとうにおいしい。
お世辞じゃないけど、ヴァンクールが選ぶワインは気軽に買えるし、体が喜ぶワインだと思う。

今回はたまたま斉藤さんが選んでくれたワインがヴァンクールのワインだったからびっくり。
ラベルに魔女の絵が描いてあるラブリーな「mas d'agalis」

お料理もワインに合う料理をちょこちょこと選べるようになっている。
リエットやピクルス、ラタテュイユ、田舎風パテなどをつまみながらいろいろと飲める。

料理に合わせたり、ワインに合わせたりとなんでも相談しながらいろいろ楽しめるので、あっという間に時間がたってしまう。私たちは7時に集合してあっという間に11時になってしまった・・・

最後にメニューの中のマールの種類に驚いた。
(ぶどうでできたブランデーって思えばいいのかな?)
最近はデザートワインとして飲むことが多いが、あまりにたくさんあるので選んでもらった。太陽をいっぱい含んだぶどうの味を感じながらグラスの中の黄金色を見てると夢見心地の気分だ。

とかなんとかいって、時間を忘れかなり長居をしてしまったが、とっても気軽なビストロなので、会社の帰りに1杯飲んで帰ってもよさそう。
女一人でも斉藤さんがいるの頼もしい。

最近のいちおしビストロだな!!

La Marie jeanne
http://www.lamariejeanne.com/

木曜日, 9月 14, 2006

インド式教育

朝のワイドショー番組でのこと。

5歳の娘の進学先をインド人学校にしようか迷っている母親が登場していた。
すでに進学させている親に聞いたり、インド人の家庭を訪問したりして様子を聞いていた。

なんでも、インド式の教育はすごいというレポートだった。
たしかに数学は九九ではなくて20X20を暗記させるし、1教科の時間は30分なのだが休み時間はなくすぐに授業は始まる。

1教科が短いので子供は飽きないそうである。

それにすごい量の教科書を机の上にのせて、お弁当を食べながら勉強している子もいた。
週の初めに卸した鉛筆の短さをクラスメートと競っている子もいる。

「なんでそんなに勉強するの?」という問いに
「大物になりたいから」
なんて答えるインド人の子供たち。

その答えにはインドにおける状況、社会的なことが影響していると思うから当然だ。

でも、そんな学校に入学させたいと思っている日本人の親がいる。
単純に英語ができるようになって、インド式の猛烈勉強スタイルがいいと思ってるからだろうけど子供とコミュニケーションが取れなくたったらどうするのだろう。

どうみても英語はしゃべれないようだし、勉強をみてあげることもできない。
まして、日本人としてのアイデンティティはどうなるのだろう?

海外に長く住んでいた帰国子女の友達は、自分は何人だろうか?と二つの国の間で悩む人は多いのに、わざわざそういう環境に子供を入れたがる親の気持ちはわからない。

国際結婚などでどちらかが外国人であったりする場合は、両方の親の言語や文化を学ぶ必要はあると思うが、小学校からまったく縁のない文化圏の学校に入れると親との関係は微妙だ。

両親がしっかりと日本の文化や教育、習慣を身につけさせる自信がないと子供たちの未来はどうなるのだろう。

優れたインド式の教育だったら日本の教育現場に取り入れればいいのにと思う。

月曜日, 9月 11, 2006

明治神宮


8月に南アルプスの北岳~間ノ岳~農鳥岳の縦走をした。
3年ほど前から山登りに行くようになり、いくつかの山行きを経験したが、今回のようなテントでの縦走は初めてだった。

以前3000メートルを超える高山に登ったときも、息があがり高山病になりやすいということもあったが今回は15キロ以上のザックをしょいながら3泊のテントはかなりハードだったらしく、なんとか完遂したものの下山した翌日からひどいむくみを経験した。
(足がサリーちゃんの足または象さんみたいにパンパンに腫れたの~)

体力や脚力には自信があったけど、高山病だけは生まれつきらしく、高い山に行くときはハードスケジュールはやめようと思った。

なぜ、山に登るのか?

私の場合、ピークを征服したいという欲求はない。
なぜか、山の緑の中にいると落ち着くのだ。

もしかしたら、前世は山伏だったかも?しれない。

でも、8月の南アルプスはすばらしく、高山植物の図鑑にある花はほとんど咲いているんじゃなかろうか?というぐらい可憐な花がたくさん咲いていたし、雲海の上に上る朝日を見るのも高い山に登らないと経験できないだろう。

前置きが長くなったが、この山行きから帰って以来、今までの疲れ?も相まってか、体の調子が悪く、お酒も飲めなくなってしまった。
(最近友人と会社を創業し、打ち合わせと称してかなり飲んでたかも・・)

かなりエネルギーが低下してしまっているように感じたので、明治神宮にお参りにいくことにした。
神社は高いエネルギースポットに建てられているので、こんなときはお参りにいくに限る。

明治神宮に行くときは必ずといっていいほど、よく晴れる。
貫けるような青空に心も澄み渡る。

休日の原宿駅の近くは例のゴスロリとかコスプレの女の子がたむろしていて、すごい人だかりだ。最近は日本を旅行する外国人たちの観光スポットになっているようだ。
こんなに暑いのに大変だなと横目でみながら鳥居に向かう。

鳥居を超えると別世界。
さっきまでの喧騒がうそのようだし、温度も2、3度違うようでとても涼しい。
上を見上げると本殿に向かう道の上がちょうどぬけていて青空が見える。
いつも思うのだが、木々に囲まれた天の川のようだ。

日曜だったこともあり、神社にいる人はほとんど観光客でお参りに来てる人は少ない。

お参りを終えるといつもおみくじをひく。
おみくじといっても、ここのは「大御心」といって、明治天皇と昭憲皇太后のお歌なのだ。

だいたい、いつもその時に必要な適切な歌を下さる。
不思議だな~と思うのだが。

この度の歌: 峯

「大空にそびえて見ゆるたかねにも、登ればのぼる道はありけり」

(大空に高くそびえ立っているけわしい峰々にも、登っていけば、自然と登り得る道はあるものです。只必要なのは、頂上を究めなければ止まない勇気と努力とです)


すごいと思いません?


山の頂を思い出した。

こういうことがあると、神様は人知れず見守っていてくださるのだな~って思う。

誰でも心身ともに疲れちゃうときってあると思うけど、そんなときはお勧めです。
明治神宮のお参り。

木曜日, 9月 07, 2006

Neo-Japonism

先日、裏千家の大宗匠(前の家元のこと)主催の国連親善パーティでのこと。

私は学生時代からずーと茶道を習っていた縁もあり、先生に連れて行ってもらいました。
お茶の会なので、お茶を飲んで、立食パーティで終わりかなと安易に考えていたのが見当違いで
大宗匠と元NHKのアナウンサーの磯村さんの講演が2時間もありとても貴重な話が聞けたので紹介しますね。

磯村さんはNHKの特派員等で活躍してたのですが、もう11年前にリタイアし、今までパリの日本文化会館の館長を務められていたそうです。そのときのエピソードをいろいろ話していました。

文化大国としてフランス人は日本に対して昔から憧れがある。

昔はJaponismといってゴッホが浮世絵に傾倒したり、日本の芸術、文化に対する造詣が深かったが、現在はまた違った意味で日本の文化に興味がある。
というのは、漫画やコスプレのことである。
今ではフランス人がフランス人のためのJapan EXPOを企画したり、フランスの小学生は日本語で漫画を読んでいるそう。これを題してNeo-Japonismと呼ぶそうである。

なぜこんなに魅了されるのか?

・美的センスがある
・自然との共生  ex. 宮崎 駿
・漫画のストーリーが複雑
・勧善懲悪ではない

これって日本文化のもっているいいところで、多様性があり核心がある。
こういう感覚をもっと政治に利用したらいいのではないか?

ここでやはりマスコミ出身の方なので、最近の日本は国際的には非常に悪い、一番人気がない(これって単に中国のこといってるの??)戦争を美化する右傾化の傾向があると言ってました。

おもしろかったのがシラク大統領のエピソード。
彼はすごいエリートの出身だそうですが、家庭教師が日本通だったこともあり、かなり日本文化に傾倒しており、「奥の細道」や「万葉集」を読んだりしてるそう。

村山首相のころに日本を訪問した時、歓迎の意をこめて迎賓館に縄文土器を飾っていたそうですが、そこについていた年代の間違いを指摘したそうです。紀元前600年とあったそうですが本当は紀元前6000年が正しかったのです。その後の懇親会でもどの閣僚も日本文化の話をうまくできなかったそうです。

こういう話を聞くと恥ずかしいですよね。

マニアックになることはないけど、自分の生まれた国であり、すばらしい文化を持っている日本のことをもっと好きになって、少しずつでも知る勉強していかなくてはと思います。

でないと、対等に他の国の人とも話ができない気がする。


最後に大宗匠の話。

大宗匠は第二次大戦のとき特攻隊にいたときに終戦を迎えて生き残った経験があり、戦後は茶道を通して国際交流を広げていったそうです。実際世界各地に支部があったり、外国人の方たちが茶道に興味をもってお稽古をしていたりとかなりその成果はあるようです。

とくに「一盌からピースフルネスを」をモットーに世界各地を回って献茶(仏様にお茶を捧げることだけど
いろんなところでやってます)をしています。お茶を通して世界平和を伝えてらっしゃるのですが、講演の中でも、お茶には和があり人に安らぎを与える。人はもっともっと交流しないといけない。そうすればもっと世界は平和になると言ってました。

裏千家HP
http://www.urasenke.or.jp/

水曜日, 9月 06, 2006

自分を信頼する

とうとうブログスタートです。
タイトルの「Carpe Diem」はホラティウスの詩の一節にある言葉ですが、ラテン語で「今を生きる!」という意味です。

これは私の信条としている大好きな言葉なのでタイトルにしちゃいました。
人生は一度しかなく今という一瞬は二度とこない。過去に執着せず未来を思い悩むことなく”今”というこの時を一生懸命行きよう!
そういう生き方のためのエッセンス、私の思いを伝えていけたらと思ってます。

とはいえ、毎日の生活や今までの経験、感じたことをツラツラと思うままに書くことにはなりますが、どうぞよろしく!

ところで、タイトルの「今を生きる」っていう映画があります。英語だと[Dead Poet Society]。ロビン・ウィリアムスがアメリカの名門高校の先生役で出演しているのですが、これがハチャメチャな先生(彼のそのままキャラって感じです)で、子供たちに本当にやりたいことを今やりなさい!ということを導いていく話です。http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00005FXH5

この話もそうですが、今やりたいと少しでも思ってることがあれば、失敗を恐れずにやってみましょうということ。私もいろいろと経験してみてよく思います。
少しでも興味があるって時は、やってみて損はないと思います。少々のことだったらやり直しもきくし失敗の経験は人間としての厚みもますのでは?

それでも悩むときは、「ハートに聞け」ですね。胸に手を当てて考えてみると、けっこうわかります。体って正直!いやなときは気分はいやだし、いいときはうきうきしたりします。

ということは、自分を信頼することにもつながりますね~