特に広目天の筆を持って遠くを見る姿は、リアルで格好いい。
次に大仏殿を通りぬけ、お水取りで有名な二月堂の隣、三月堂、別名法華堂に行った。
ここにはたくさんの仏像たちが、ところ狭しと配置されている。ほとんどが国宝に指定されており迫力の不空見羂索観音の大きさには圧巻である。
というのもお堂がそんなに広くないのに、巨大な観音様の脇に、日光、月光菩薩、そして梵天、帝釈天、吉祥天、弁財天がおり、さらに四天王、金剛力士(阿、吽形)、不動明王に地蔵菩薩がひしきめきあっているからだ。
ただ、脇侍の日光、月光菩薩がよく見慣れた像ではなく、丹精な顔立ちに着物を着て合掌した姿だったので、また違った魅力があると思った。
ちょうど仏像の前のところに畳敷きのベンチがあり、座って眺めることができる。
そこに座って眺めていると時が経つのも忘れてしまう。
そしてこの日最後の興福寺へ向かう。
興福寺の宝物殿には例の少年のような顔をした阿修羅様がいらっしゃる。
でも私は、迫力の金剛力士像がよかったし、いつもは四天王に踏まれている邪鬼が灯篭を持ち上げている像があるのだが、こちらもキュートで愛らしい感じがした。
もちろん阿修羅の前は人がいっぱいであまりゆっくりと見ることはできなかったが、妙に細い棒のような腕に少年のような美しい顔を見ると、魔物というか誘惑されそうな気がしてきた。
まあ、阿修羅というのは人間ではないのだから、かまわないけど・・・
おまけに「吉祥天倚」という吉祥天女にそっくりなのだけれど、顔がお世辞にも美しいとはいえない像もあった。私の持っている本には「残念だ。」なんて書かれていた像だ。
たしかに今日はとっても別嬪の吉祥天女を見てきたところだったから、やっぱりあんまりだったかな~
牡蠣のしんじょやかぶら蒸し等京の冬のお料理を堪能。
今日は天気もよく、たくさんの美しい仏像と紅葉、そしておいしい食事がいただけて本当に幸せ!