遅くなりましたが、先月の新橋演舞場の新春花形歌舞伎のお話。
今年最初の歌舞伎。
いつもの歌舞友と新年のご挨拶を交わし、今回はちょっと奮発して桟敷席に向かう。
桟敷といっても、、一番奥の端、花道の反対側の席である。
いつもの歌舞伎座2階のだらしなシートに準ずるぐらい、いい感じにゆるゆるできるシートだった。
席はやはり畳で掘りごたつ式なっており、暖かいお茶の魔法瓶が置いてある。
見晴らしはとてもよかった。
1階席の座席のひとつ上に位置するので、すべてを見渡せる感じである。
今回は花形ということで、若い役者さんたちばっかりで構成されている。
もちろんお目当ては、海老蔵で、今回は彼が白波五人男の弁天小僧を演じるということである。
弁天小僧というのは、有名な盗賊なのだが、最初に呉服問屋に娘の格好で行くところから始まる。
盗賊だから、因縁つけて店の金を騙し取ろうとの計略でそのような格好をしているのだが、その後男であることがばれて、娘の着物を脱いで行く。
男なので、娘の着物で股を開いたりして大口をたたくのが面白い。相棒の盗賊は中村獅童が務めていたのだが、やはり海老蔵の娘はでかい!の一言。相棒よりでかいのだ。
以前見た菊の助(尾上菊五郎と富司純子の息子)の弁天小僧は、もともと女形ということもありとてもかわいくて、見破られた後もなかなかかわいい~感じの男だった。
海老蔵の場合はなんだか最初からばれてる・・みたいな娘で面白かった。
結局この白波五人男たちは追われるのが、稲瀬川の土手で一人ずつ名乗りをあげる。
ここも日本の戦らしい。
まずは一人ずつ名乗りをあげてから、戦いが始まるのだ。
その後は捕り物帳という感じで、弁天小僧はお寺の屋根のてっぺんで立ち回りをたくさんやるのが活劇っぽくてよい。最後はなんだか屋根が高くなって、落ちて死んじゃうのだけれど、ぎりぎりまで屋根にぶら下がっていたので、あの位置から落ちると結構な高さなのでは?と想像する。
舞台の上でもぎりぎりのアクションがあるとお客さんもどきどきして楽しい。
これで弁天小僧は死んでしまったので、最後の幕は盗賊の棟梁、日本駄右衛門を討伐するお殿様役で海老蔵が出てきた。
武者人形のような出で立ちが素敵だ。
やっぱり海老蔵は、若武者のような高貴な格好がとっても似合う。
最後のおまけみたいな感じだったけれど。
新年の楽しい活劇風の舞台はとても楽しかった。
16時半から始まって21時すぎまでの舞台だったので、5時間近くの舞台である。
らくらく桟敷だったから、大変だとは思わなかったが、なかなかの長丁場。
その間にお弁当食べたりするからだけど、歌舞伎って楽しい娯楽だな!と改めて思う。
そうそう、この白波五人男の稲瀬川での口上は、その型が今でも受け継がれているとか。
私の時代は「ゴレンジャー」
赤、青、黄色、緑、ピンクだっけ?
確か変身するときに、それぞれ口上があって変身してたかなあ~
古典芸能の型を踏襲するなんて面白い。
今は「ゴオンジャー」だっけ?
姪っ子の大好きなヒーロー系だけど、昔も今も変わらないのかな?
チェックしてみよう!