月曜日, 1月 26, 2009

2009年のお伊勢参り






2009年の伊勢参りに行ってきた。

今回はお伊勢さんをさくっと参るということで、東京から夜行バスで行き、帰りは名古屋から新幹線で帰るというプラン。

夜行バスは寝れないときついとは思うが、私の気に入り。
東北への山登りのときもお世話になるが、結構快適である。



3列しか席がなく、飛行機のファーストクラスのシートのような感じで寝ることができる。
揺れに関しては、まあ激しいけれどいつもなんとなく着いてしまう。


前日の22時20分に池袋駅を出発し、翌朝7時には伊勢市駅前に到着。

冬型の気圧配置で、かなり冷え込んだ朝だったが、雲ひとつなく清清しい日だった。

伊勢市から外宮(げくう)までは歩いていける。
まずは早朝の外宮参拝をする。
早朝ということで人はまばらで、手水の柄杓や水が少し凍っている。
氷点下まで下がったからだろうが、冷たい水で手を清めると身が引き締まる。


本殿の横には、遷宮地といって20年毎にお社を移すための場所があり、小さな祠がひとつあるだけの場所なのだが、いよいよ平成25年の式年遷宮に向けて、塀が作られその小さな祠を見ることはできなかった。

そう、今が平成21年なのだからあと4年で新しいお宮に生まれ変わるのである。
すべてを新しく作りなおすという儀式、習慣は、日本の文化の随所に見られるように思う。

箸などはひとつの例であるが、大事なお客様にあればなおさら新しいものを使うし、新年、年が変わるときに新しいものを使ったりする。

着物の糸をほどいて作りなおしたり、漆を塗りなおしたリしながら、何代にも渡って大事ににものを使う傍らで、すべてを新しく作りなおすという習慣も共存している。


自分たちのものは、大事に長く使えるようにして無駄をしないようにするけれど、大切な神様や大事なお客様には新しいものをお使いいただく、という心使いなのかもしれない。



その後、近鉄鳥羽線のローカル線で40分ほど行った上之郷という駅近くに「伊雑宮」(いざわのみや)という神社にお参りする。小さな杜の中にある神社であるが、伊勢神宮を建立した倭姫命に縁のある神社ということで、6月にはお田植式という行事を行うための神田が隣にある。

あまり知る人はなく、いつもひっそりしているところである。

この時間になると日が差してきてとても暖かくなってきた。

暖かな日差しの中でお参りを済ませてから、近鉄で五十鈴川の駅まで戻り内宮(ないくう)へ向かう。

内宮はいわゆるお伊勢参りの人たちでごったがえしていた。
すごい人数である。
観光バスで大量の人が現れ、そしてたくさんの家族連れの人々。
車も渋滞していたし、鳥居から続くおかげ横丁はすごい人。

もちろん本殿に続く階段は人でいっぱい。
横の仮拝殿での参拝は比較的人が動いていたので、早くお参りできたけれど、こんなに人がいるのは、今まで参拝した中では初めてである。

江戸時代にタイムスリップ?おかげ参りはこんな感じだったのだろうか。
世の中が不安だから、神に頼む人が増えるということかとふと思った。

いつにない人の波をかきわけ、おかげ横丁で昼食をとった。

伊勢うどんという真っ黒い醤油のかかったうどんが伊勢の名物なのだが、私ととしてはおつゆの入ったおうどんが好きなので、食べた経験は1度ぐらいだっただろうか。

今回は、選り好みもしていられないので、伊勢うどんの肉入りというのを食べた。
これが以外においしい。
肉を入れたほうがこのおうどんはおいしいんだと再発見。

ビールを飲んで直会(なおらい)ということでランチを堪能。


その後、おかげ横丁をぶらぶらして、またいつもの造り酒屋を訪れる。

直会と称して、伊勢地酒の「おかげさま」と「老緑」というお酒を半合ずつ飲んでいい気持ち。





そうそう、昨年は製造年月日の偽装で一時閉鎖に追い込まれた赤福本店はすごい人だった。
本店では出来立ての赤福とお茶をいただけるのだが、例年だとすんなり入れるところが長蛇の列。
お土産販売も並ばないと買えない有様。

これぞ災い転じて福となす、というのか。

いろんなトラブルに遭遇することはたくさんあるけれど、その時誠実に接してちゃんと謝罪できるかで、ずいぶん違うものだと実感した。

あの頃話題になった船場吉兆の例を考えると肯ける。

私は名古屋駅の新幹線で買ったからOK。

本店で買ってもパッケージは同じなのだからいいじゃないと思う人もいれば、遥々伊勢まで来たのだから本店で赤福買わないと!っていう人もいる。

おかげ横丁がにぎわうのはいいけれど、お参りは静かにしたいものである。


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