火曜日, 1月 30, 2007

ささやかな贅沢


日曜は予定がなければ、ヨガのレッスンに行く。

私が行っている「アシュタンガヨガ」というのは、ちょっと前に流行った「パワーヨガ」のもとになったもの。STINGやMadonnaもはまったかなりきついヨガ。


おかげで最近は筋肉がついてきた。

特に肩や腕、太ももの裏に硬い筋肉がつくのでだんだん男らしく(笑)なってきたかも。

かなり汗もかくのデトックス効果もあるし、鼻だけの呼吸法はなんだか体もぽかぽかになる。

いつも終わった後は温泉から上がったような気分でとても暖かい。
(ホットヨガではないですよ!このヨガ、サウナ状態でやったら死んじゃいます!)

アシュタンガヨガジャパン


90分の時間の中で60分休み無しに動き、残り15分は休む。

とにかくきついので胃にものが入っていると吐きそうになるので前に水も飲んでもはいけない。
食事も6時間ぐらい空かないとなんだか途中で気持ち悪くなる。


というわけで、何もない日曜にヨガに行こうと思ったときは、朝食べたっきり何も食べない。
普段たくさん食べたり飲んだりしてるので、たまにはお腹を休めるという感じかな?

これがけっこういい。
中東のラマダンみたいで。


そして帰り道。

途中で読んだ本に京都ですき焼きを食べたという件があり、むしょうに食べたくなった。

1日食べてないので反動からか?


最近は家ではあまり肉を食べないのだけど今回は近くのクイーンズ伊勢丹に寄っていい肉を買ってしまった。そして大好きなイチゴもちょっと奮発して大きくて赤くてちゃんと茎がついているやつを購入。


関東の人はあまり家ですき焼きを食べないと聞いたが、我が家は両親とも大阪の出身で月に1~2回は食べていたような気がする。もちろんワリシタでなくてお醤油と砂糖をそのままかけるタイプだ。


久しぶりに食べてとってもおいしかったし、次の日は残ったもので焼きうどんにして食べた。

これもなんだか懐かしくて美味。



ちょっと奮発してもおうちご飯なのでリーズナブルにおいしいご飯。

ちょっとした日々の幸せ。



木曜日, 1月 25, 2007

マリーアントワネット

先日公開したばかりの「マリーアントワネット」を見に行った。あのコッポラの娘のソフィア・コッポラが監督だ。

彼女の映画「ロストイントランスレーション」は確かアカデミー賞をとったりして、今の東京を描いて話題になった。

今回は「マリーアントワネット」。

とても劇的な生涯を送った人で有名なのに、彼女にフォーカスした映画はなかったかもしれない。特にソフィア・コッポラが作るとなるとどんな風になるのかとても楽しみだった。


ベルサイユ宮殿があますことなく使われ、とても美しい。


それに豪華な衣装や彼女の好きだったお菓子にシャンペン、ゲームに興じるシーンや王妃としての慣習や生活のシーンなどとてもおもしろい。時代考証もちゃんとしているし、なんだかキャンディーボックスを開けたときのようなのきらきらした感じが素敵。


BGMはクラシックではなくポップスやロックを使っているのもなかなか。宮殿を抜け出して、夜中にパリの仮面舞踏会に出かけるシーンがあるのだが、まるで現在のクラブのような感じ。すごく楽しいのが伝わってくる。


そしてあまり知られていない彼女が感じていた世継ぎを生まないといけないというプレッシャー。
そうでないとオーストリアとフランスの同盟は成就しないのだ。


その中で自分の居場所というか生活を作りあげていったのだが、ルイ16世から宮殿の中にあるプチトリアノンをプレゼントされる。ここを彼女の好きな自然志向の場所に変えていく。動物を飼ったり植物を育てたりして、彼女の好きな場所を作り上げていくのだ。

そこの描写もとても素敵で、太陽と緑に溢れた自然な村みたいで宮殿の中とは思えない。

彼女がリラックスしているシーンは、光に溢れていて本当はこういのが好きな女の子だったんだ。考えてみると錠前作りと狩りが趣味の夫と違う世界で会ったなら以外とお似合いの夫婦だったのかもしれない。


映画を見ながら「ベルばら」のおさらいをしているような気がした。


なんせ私の小学校時代って「ベルばら」全盛期だったので、フランス革命の時代の歴史はこれのお陰というぐらい、頭に入っている。オスカル以外の登場人物は大体史実に基づいているから。

その頃勝手に自分の好きな「ベルばら」キャラを決めて呼び合ったりしてたな~
今思うと笑っちゃうけど、私はフェルゼン。


昨日はレディースデーということもあったが、女性比率高いというかほとんど女性。いろんな世代の人がいたがやっぱり思い出してるのかな~?

私みたいに。

火曜日, 1月 23, 2007

人間国宝の背中



かねてより楽しみにしていた「新春大歌舞伎」に行った。
この度の顔ぶれはかなり豪華。

雀右衛門と芝雀親子の競演。吉右衛門と幸四郎に玉三郎の雪姫。
勘三郎の鑑獅子。
そして福助に橋之助。

それに今回は友人のおかげで1階のど真ん中の席を手配してもらったので、とてもよく見える。
花道も近いので役者の顔よもよく見える。

あまりに豪華な面々なのでどの舞台もよかったが、なかでも勘三郎の踊りはすごい。
江戸城の鑑開きの余興として踊ることになった小姓弥生に獅子の精が乗り移り、最後は獅子の踊りで終わるのを勘三郎が踊りわける。弥生に獅子の精が乗り移るところなど、さすが勘三郎、とてもうまいし、獅子の踊りはとても迫力があって圧巻。

合間に蝶々の踊りを橋之助の息子、宗生(9歳)と勘三郎に才能を見出され部屋子になった鶴松(10歳)ら少年が踊るのだが、これがまたとてもかわいい。
ひらひらと獅子の周りを踊る様がとても上手である。
衣装も蝶々が舞っているような可憐なものでとても合っていた。


でもなんといっても今回のハイライトは芝雀さんの楽屋見舞いに行けたこと。
歌舞伎座の舞台裏を見ることができた。舞台衣装でこれから舞台に上がる方々やカツラをもってうろうろしている衣装係の人が狭い道を行きかっている。
(そこで見たカツラはその後の「金閣寺」で幸四郎がつけていた!)

芝雀さんは気さくな方でとてもフレンドリーに話ていただいた。
それにあの人間国宝である雀右衛門さんと楽屋が同じということで、化粧を落としている雀右衛門さんともお会いすることができた。さっきまで傾城(花魁)の格好で豪華な衣装を身にまとっていたが、今は化粧を落としてもらっている背中がとても印象的だった。87歳でも現役で活躍してらっしゃるのがとても素晴らしいし、やさしい笑顔がとても素敵だ。


この日は着物を着ていこうと思っていたが、先日実家に帰った折り、大叔母の遺品である縮緬の名古屋帯とクロコダイルのバッグを持ち帰った。もしかしたら去年買った江戸小紋に合うかもしれない!と。

普段お茶の会では着れない着物である江戸小紋を着ようと思ったので、この帯とバッグが大活躍。
とてもマッチして嬉しかった。小さな頃に亡くなったがとても可愛がってくれた大叔母と一緒に歌舞伎を見に行ったような気がして。

少なくとも40年前の品々だが、とてもそんな風には見えない。
良いものを大事にするとずっと使えるし、次世代まで残せるんだと実感。

それに大好きだった懐かしい人を思い出して、ちょっと嬉しくなったりする。

日曜日, 1月 21, 2007

大寒??



今日は二十四節気の大寒にあたる。
暦でいうと1年の中で一番寒い日。

東京では大寒らしくこの冬一番の寒さになった。

ところで今日のニュースを見ていると大寒の日に全国のいろんなところで「禊(みそぎ)」が行われたようである。1年の中でも一番寒い日にすることに意味があるようだ。

鹿島神宮の「大寒みそぎ」の模様を見た。
男性はフンドシ姿に女性は白衣で、鳥船という船をこぐような動作をする準備運動をしてから、神宮内の池に入って「大祓詞」を唱える。

皆歯をがちがち震わせながら一生懸命唱えているのをみるとこちらも寒くなってくる。
でも、終わった後のコメントが皆爽快で、「身も心も清まった~」とか「この1年を自分らしく生きよう~」など、とても満足感がある様子。

この一番寒いときに物理的に体を極限状態に持っていくのは意味があるのかもしれない。
それも神様の前で「禊」を行うことで心も清まるのだろう。


かたや群馬県長野原町にある川原湯温泉では「湯かけ祭」というお湯をかけあう祭りもある。
やはり大寒に毎年行われているそうだが、これも厄払いの意味があるそうだ。

やるならこっちのほうがよさそう!


今日はとっても寒かったが、一昨日近所で梅が咲いているのを見た。
季節を間違えて新芽を出してしまう木があったり。
地球の気温はどうなっていくのだろう。

日曜日, 1月 14, 2007

仏手柑


新年明けてからばたばたと日が過ぎてしまった。
私が今まで縁遠かったたシステム系のお仕事もやらねばならず、というかしたことがない分野だったので楽しかったが、時間があっという間に経つ。

何かうまくいかず悩んだり考えたりしているうちに時間はもう10時になっていたり。
(SEの方々が遅くまでプログラミングをしているご苦労がよくわかった。私のやっていることなんてかなり生ぬるいけど!)

とはいえやっと待望の会員サイトをスタートすることができた。
投資家教育と日本文化の発信という両輪でやっていく新しい試み。
新年に始めることができてなんとなく嬉しい。

ここでちょっと宣伝。
興味のある方はこちらへどうぞ。
ワイルドインベスターズ会員サイト


そんななか先日塩月弥栄子先生の初釜に行った。
毎年明治記念館で行われるが、今年はお天気もよくとても気持ちの良い日だった。
弥栄子先生は今年は89歳になられるがとてもお元気で素敵な方である。
裏千家大宗匠のお姉様にあたるが、お茶の教室はもちろんのこと冠婚葬祭や茶道関係の本を数多く執筆してらっしゃる。

初釜にはお正月のお飾りがあるが、普通米の上に炭、鯛、結び昆布、カチ栗を飾ったりするが、弥栄子先生の場合センスがあっておしゃれな方だからか、一味違う。

今年のはとてもおもしろい。
サルノコシカケの上に仏手柑(ブシュカン)というおめでたい柑橘が添えられていた。
とても奇抜な形をしているが、形状が仏の手に似ているということでつけられたそうだ。
何本もの手は千手観音を思い起こさせる。

何本もの手は救いの象徴。

食用ではなく昔から観賞用として用いられ、美術品の意匠になったりした。
有田焼に描かれた仏手柑がヨーロッパに渡り、なぜかマイセンのブルーオニオンのもとになったという説もあるそうだ。描かれていた東洋の果物は、ヨーロッパの人にはオニオンに見えたみたい。

仏手柑 
http://www.afftis.or.jp/mikan/mikan39.htm


おめでたいのでお正月に飾られるそうだが私は初めて見た。
なんだか得した気分。

木曜日, 1月 04, 2007

おもしろ新年対談


例年のごとく蓼科の家で甥、姪っこたちのいる慌ただしいお正月。
私の家は大家族ではないし、親戚も少ないので親戚中が集まってのお正月というのはほとんど記憶がない。最近は両親のいる蓼科でのんびり過ごすことが多い。

1日はお雑煮におせちを少し食べたがあとはあまり変わらない。
昔は三が日はお店が閉まっていて大量におせちを作り、工夫しなくてはならなかったのだろうが、今は1日から初売りがあり、コンビニやスーパーは開いてるのだから。

でも昨日は諏訪大社にお参りに行ったりして新年らしく過ごした。


昨晩、ちょっと一息ついたところでテレビを見た。
お正月のテレビ番組自体あまりにもくだらないものが多いのでほとんど見ないのだが、たまたま五木寛之と塩野七生の新春エッセーと称して対談番組があった。
1時間の番組のうちもう半分ぐらいは終わっていたので全部は見れなかったが、これがなかなか面白い。なんだか対談というのに二人のトークがかみ合わなくて面白い。

一応進行役は五木のほうだったが、思想的には違う二人なのでまず意見の一致はない。
現在いる環境や見ている方向が違う二人だからか、対談の中で違いが鮮明にみれる。

塩野が興味深いことを言っていた。

ローマは目に見えるものはたくさん残したが、目に見えないものもたくさん残している。
”パックスロマーナ”1200年続いたローマにおける平和である。

自分個人の安全は戸締りをしたりしてなんとかなるが町や都市の治安は国家が守るべきだ。

なぜローマ時代の都市は平地にあったのかというと防御する必要はなかったのである。その代わり安全保障税なる属州税(10%)を払えばよかった。
覇権国として、異民族の統治に関して勝者の寛容と言われるものがあり、文化を残すことはかまわないが共生するための法律があった=ローマ法。
文化は大切、でも基本的なルールは必要である。

現在においても民族間、宗教間の対立、紛争等が絶えないという現実を前にいにしえのローマ人の考え方を今一度勉強するのもいい。

92年から書き続けていた「ローマ人の物語」最後の第15巻が刊行されたそうである。


対談の表題である「よく生きよく死ぬために」についてはあまり印象は残らなかった。
まあ、1時間の番組に中でもしかしたら前半部分で話されていたかもしれないが、所詮壮大なテーマであるし、ローマ人の考え方等のほうが私には面白かった。