土曜日, 5月 03, 2008

本物の芸によるコラボ















久しぶりに素晴らしい番組を見た。
NHKの教育でやっていた番組なのだが、能楽師の梅若六郎と伝説のプリマンドンナ、マイヤ・プリセツカヤのコラボレーション。それも上賀茂神社を舞台にラヴェルのボレロを尺八と鼓と篳篥で奏でた中での、春を演じた舞台だった。

六郎が鷹、プリセツカヤは桜の精、そして藤間勘十郎は蝶を表現した完全に3人の即興で演じたものである。まさに二度と同じ舞台はないというものだった。

老いた桜の木が見事な花をつける、そんな感じの表現をを還暦を迎えた六郎と83歳だというプリセツカヤが演じる。まさに芸に全身全霊を傾けてきた本当の芸の域を見たような気がした。

プリセツカヤといえば、ボリショイバレエの伝説のプリマドンナ、瀕死の白鳥を踊れば右に出るものはいない、素晴らしい表現力を持った人物である。
バレエと能と舞、それに西洋音楽を日本の楽器で奏でる。入り混じったものであるけれど、本当の芸は素晴らしいものをむ生み出すんだということを見せ付けられた気がする。
まさに国や人種を越えた本当の感動を呼び起こすものだった。
テレビだというのに涙が流れる。
本物はすごいと思った瞬間だった。

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