日曜日, 2月 11, 2007

伊勢参りに熊野詣 part 2





翌日も快晴のとても暖かい1日になった。

ホテルから本宮大社はほんの目と鼻の先である。


さすがに伊勢神宮のような混雑はなくひっそりとしている。
檜皮葺のどっしりとした社殿が横1列に並んでいる。

お参りの後本宮裏の道を少し歩いてみた。
熊野古道のエッセンスを少し味わえる。

現在の社殿は実は明治に作られたもので、もともとは熊野川の中州に鎮座していたが大洪水で流されたそうだ。その場所が今は大斎原(おおゆのはら)という場所として残っている。


長い階段を降りて大斎原に向かった。
ほんの500mほどの距離である。

こんもりとした森が昔の参道を偲ばせるが、中は大きな広場になっていて小さな祠が二つ並んでいる。
そこが昔の社殿があった場所というのでお参りをした。

お参りをして後ろをふりむくと、不思議なことに白いあご髭をたくわえた仙人のようなおじいさんが立っていた。すると急に自分の身の上話を始めた。


現在は近くに住んでいて毎日ここへお参りにくるらしい。

若いときは和歌山で大工をしていたが、橋を作る工事をするためここ熊野にやってきて、お嫁さんをもらい、姑から土地をもらっていついてしまったと。
和歌山にいるときはいつもいろんな人に騙されて苦労してきたが、ここに来てから家族に恵まれ、周りの人からも助けられ、そんなことがぴたっと無くなった。
今は裕福ではないが良い家族に恵まれ幸せなので、そんな昔のいやな出来事も騙した人にも事情があったんだろうと許せるようになった。なので感謝の気持ちをもって毎日大斎原にお参りに来るんだと。

おじいさんのお名前はとても珍しくて應地峰さんというがとても気に入っているそうである。山には神がおり、地に人は帰る。その両方に応ずるわけだ。

とてもいいお話で、暖かくて柔らかな日差しの中でゆっくりと話を聞いたら、心も温かくなる。
おじいさんも導かれてこの土地にきて素直に感謝している。

とても素敵なことだ。この場所にはとてもいい気が流れているように感じた。



その後新宮に戻り速玉大社をお参りしてから、この辺の名物の「めはり寿司」のランチ。
醤油漬けの高菜でご飯を握ってあるのだが、大きくて目をはるからこの名前がついたそう。

確かにすごいボリューム。


そして一路、那智大社に向かった。
最近のいいお天気続きのせいか、滝の水量が少なくてちょっとさびしい滝だ。
もちろんお土産の「那智黒」も買った。

これで三社参りは終わり。



今晩の宿である「ホテル浦島」へ向かう。

近畿圏の人だったら誰でも知ってる勝浦の有名なホテル。関東でいえばハトヤみたいな感じだろう。
半島にあるホテルで通常は船で行くようになっているが、今回は夜外出をするので特別に車でのルートを教えてもらう。


ここの目玉は「忘帰洞」という洞窟風呂。
なんでも徳川吉宗が帰るのを忘れるぐらいいいお湯だったというのが起源だそう。
前回は嵐の中で入ったので波が入りそうなぐらいワイルドだったが、今回はゆっくりは入れそう。



夜は今回のハイライトであるお燈祭りを見に新宮へ向かった。
神社に近づくにつれ、松明の燃える匂いがする。
山の上にはもくもくと煙がたち、数百メートル離れたところからも山の上の火が見える。

さらに鳥居近くまで近寄ると人々でごった返していた。
皆山から降りてくる男達を待っているのだ。

しばらくすると白い装束の男たちが聖火ランナーのように次々と降りてきた。

皆とてもいい顔をしている。神聖な神事を全うした喜びと今までの穢れを清めたからなのか。
それを迎える人たちも何か誇らしげな感じだ。

新宮に生まれると3歳からこの祭りに参加するそう。
土地に根付いたこんな祭りが毎年あると誇りでもあるし、エネルギーの発散にもなったりするかもしれない。なんだか男たちも格好良く見える。
格好良く見える機会があるのはとってもいいことだ。(男の人にとって!)



翌日もいい天気で、白浜空港までの90kmちょっとの道のりをドライブ。
海岸線なので道はかなりくねくねしている。
とても穏やかな日差しと青い海が気持ちいい。

とか言っていたら飛行機の出発時間に間に合わないかもしれないぐらいタイトになってまった。
空港に着いたのは20分前。

レンタカーのオフィスは少し離れていたので、とにかくチェックインだけして友人には乗ってもらおうと思い覚悟していた。するとなんとレンタカーの方が引き取りにきてくれた。


なんという親切だろう。
お陰で無事に飛行機に乗れ、予定通り東京に帰ることができた。

ほんとうにトヨタレンタカーの方々には感謝です。
(お燈祭りのときも駐車場を貸してくれました!)


いろんな出会いがあり、人の親切が身にしみた旅になった。


熊野の神社についてはこちらを参照↓

紀伊山地の霊場と参詣道



2 件のコメント:

namikom さんのコメント...

壮大な旅でしたね。人生を語ってくれたおじいさんとの出会いは偶然だけど必然・・・という感じで興味深かったです。

maki さんのコメント...

本当に不思議でした。
うららかな日差しの中でおじいさんの話を聞いていると涙がじんわり心の底から溢れてきました。

この土地がもつ由縁でしょうか。

素直に感謝しているおじいさんがとても素敵に見えました。