先月秋の京都ー宮島と訪れた。
京都家元で行われる3代宗旦居士の年忌の行事、「宗旦忌」に出席するためである。
暖かい日が続いていたのに、やはり京都はぐっと冷え込みを増し、銀杏の黄色が印象的だ。
裏千家京都家元のある「今日庵」を中心にお茶席が設けられているのだが、やはり銀杏にちなんだお菓子がたくさん。銀杏の葉であったり、家元の庭になるという銀杏からとれたギンナンの入ったお餅がたいそうおいしい。
冷え込んだ青い空に、黄色の銀杏の葉が生え、そしてお茶席には、季節をより感じさせる趣向が凝らされていることを実感する。
17時半の予約にもかかわらず、すでにお客さんでいっぱいである。
お料理は秋の趣向を凝らしたどれも美しいものばかり。
もちろん美しいだけではなく味もとてもおいしい。さすがお茶人の方々が贔屓にするのがわかる。
そして味ぷらすお料理のボリュームもかなりある。
食いしん坊の私でも最後のお汁粉が入らなかった。
今回はそのまま帰らずに広島に移動して、宮島に行く予定だ。
京都の次いでというには遠すぎるけれど、前から行きたかった厳島神社。
翌日はさらに冷え込んだけれど、余計に空が青くすがすがしい陽気になった。
宮島口までJRで移動し、そこからはフェリーで渡る。
なんとなく日差しの明るさから、イタリアのカプリを思い出す。
普通の日にもかかわらず、観光客でにぎわっている。外国人の方や中高年のツアーも多い。
なんといっても世界遺産でもあるということと広島の名前は有名だからか。
厳島神社のある入り江は本当に美しかった。
太陽の光を浴びて水とともにきらきら光る。
やはりこの場所は太古の昔から特別な場所で、大事にされてきたところのような気がした。
最初にお参りした頃は、水が引いて地面がむき出しになっていた。
鹿が浜辺に下りたりと不思議な光景だったけれど、厳島神社の背後に控える山間にある紅葉谷をぶらぶらしてみる。
紅葉饅頭の由縁だと思うが、そこかしこの紅葉が紅葉していてとても美しい。
紅葉谷の散策の後、神社に戻ってみると水が満ちていた。
干満の時間がこんなに短いのか?
とはいえ、水の中の神社はとても美しく、建物の朱色が水に映える。
厳島神社は水とともにある神社なのだ。
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